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第211回 件名編(2025年8月)

2025.8.8 update
キーワード 書誌表示 編著者名  『書名 巻次』/「誌名 巻.号.通号」 発行所 発行年月 掲載頁
意識 参考文献 吉田正俊* 『行為する意識 : エナクティヴィズム入門』 青土社 2025.5 p1-4b
絵本 掲載図書一覧* 松居直 『絵本をみる眼』 筑摩書房 2025.5 p331-336
音声認識 参考文献 荒木雅弘 『イラストで学ぶ音声認識 改訂2版』 講談社 2025.5 p210-212
海岸 参考文献 オワリーA 『地図とデータで見る港と海岸線の世界ハンドブック』 原書房 2025.5 p168-171
火山 参考文献 高橋正樹 『超巨大噴火の地球科学 : 大量珪長質マグマの成因とマグマシステム』 東京大出版会 2025.5 p358-376
気候学 参考図書 仁科淳司 『やさしい気候学 : 気候から理解する世界の自然環境 5版』 古今書院 2025.5 p141-145
技術援助 参考文献一覧 鮎京正訓 『法整備支援の人びと : 日本とアジアを架橋する』 旬報社 2025.5 p159-160
行司 参考文献 根間弘海 『大相撲行司の昇格・口上・持ち物』 専修大出版局 2025.5 p289-294
競争 参考文献 杉崎隆晴 『競争学試論 : 社会契約説から競争契約説へ』 ロギカ書房 2025.5 p259-260
軽音楽 参考文献 コンサートプロモーターズ協会 『日本コンサート・ヒストリー : ACPCオフィシャル』 ぴあ 2025.5 p208-209
形容詞 参考文献 包雅梅 『現代日本語の数量を表す形容詞の研究』 ひつじ書房 2025.5 p159-163
国際公務員 参考文献* 宇野公子 『国際機関エコノミストの働き方 : 摩天楼とジャカランダ』 日本評論社 2025.5 p184-189
国際政治 参考文献 島根玲子 『13歳からの国際情勢 : 高校チュータイ外交官が世界のニュースを「そもそも」解説』 扶桑社 2025.5 p288-293
古生物学 参考文献 中島保寿 『ジュラシック水族館へようこそ : 日本の化石からわかる海の古代生物』 化学同人 2025.5 p224-227
語用論 参考文献 松尾文子* 『英語談話標識使い分け辞典』 研究社 2025.5 p196-203
撮影 参考文献 ギブソンD 『ストリートフォト・マニュアル : 偶然を味方にする撮影術』 ビー・エヌ・エヌ 2025.5 p186-187
仕事 DBジャパン 『お仕事さくいん : 身近なお店にかかわるお仕事』 DBジャパン 2025.5 101p A5
自然保護 文献一覧 福永真弓* 『答えのない人と自然のあいだ : 「自然保護」以後の環境社会学』 新泉社 2025.5 p1-21b
児童文学 日外アソシエーツ 『決定版名作案内 : ブックガイドにのった絵本・児童文学・YA文学500』 日外アソシエーツ 2025.5 24,223p
A5
障害者差別解消法 参考文献等 水田進 『障害者差別解消法と実務対応がわかる本 : 改正法で民間企業による合理的配慮の提供が義務に 2版』 中央経済社 2025.5 p200-201
食生活 ブックガイド 藤本武* 『食文化からアフリカを知るための65章』 明石書店 2025.5 p400-403
植物学 参考文献 テオプラストス 『植物誌 3』 京都大学術出版会 2025.5 p726-754
真宗 参考文献 前川仁之 『浄土真宗「道場」の四季 : 北陸・福井に残る真宗信仰の古層』 宗教問題 2025.5 p398-399
森林火災 参考文献 オコナーMR 『森を焼く人 : 自然と人間をつなぎ直す「再生の火」を探して』 英治出版 2025.5 p472-456
神話 参考文献一覧 平藤喜久子 『人間にとって神話とは何か』 NHK出版 2025.5 p202-205
正義 参考文献 池本幸生 『不正義の克服 : アマルティア・セン『正義のアイデア』を本音で読み解く』 明石書店 2025.5 p294-295
政治 参考文献 福留真紀 『徳川将軍の側近たち』 文藝春秋 2025.5 p250-253
生物学者 参考文献 水野壮 『生物学史ひらめき図鑑 : 生命の謎に挑む科学者たち50のイノベーション』 ナツメ社 2025.5 p252-254
世界平和統一家庭連合 参考文献 瓜生崇 『統一教会・現役二世信者たちの声 : 壁の向こうの言葉を聴く』 法藏館 2025.5 p242-243
選挙 参考文献 小笠原欣幸 『台湾総統選挙 増補』 晃洋書房 2025.5 p397-402
大韓民国国家情報院 参考文献 佐藤大介 『韓国・国家情報院 : 巨大インテリジェンス組織と権力』 幻冬舎 2025.5 p242-243
台風 引用文献* 宮本佳明 『絵でわかる台風のメカニズム』 講談社 2025.5 p191-197
鳥獣害 参考文献 合原織部 『「滅び」と生きる : 宮崎県椎葉村における種間関係の動態』 京都大学術出版会 2025.5 p260-268
伝記 参考図書一覧 吉田敏治 『守り人 続』 近代消防社 2025.5 p110-111
動物倫理 文献目録 セルナP 『共和国における動物 : フランス革命と動物の権利の起源1789-1802年』 法政大出版局 2025.5 p1-16b
都市 書誌 田中純 『都市の詩学 : 場所の記憶と徴候 増補新装』 東京大出版会 2025.5 p22-37b
図書館情報学 引用参考文献 山本順一* 『これからの図書館情報学 : 人工知能と共生する図書館』 有斐閣 2025.5 p255-265
難聴 引用文献 デンワースL 『ママのささやきがきこえるよ : 私と息子の音とことばの科学の旅』 文芸社 2025.5 p436-502
美学 文献一覧 谷川渥 『美学講義 : バウムガルテンからグリーンバーグへ』 筑摩書房 2025.5 p313-325
比較言語学 参考文献 牧秀樹* 『DNAと言語学』 開拓社 2025.5 p157-158
美術 ブックガイド 山本浩貴 『12ケ月で学ぶ現代アート入門』 美術出版社書籍編集部 2025.5 p210-216
不登校 参考文献 原田直樹 『先生のための不登校対応サポートブック : 子どもの思いとかかわり方がわかる』 中央法規出版 2025.5 p163-164,189
文学者 参考資料 細川呉港 『桜人伝説 : 桜をめぐる作家たち』 集広舎 2025.5 p245-247
ヘビ 参考文献 福山伊吹* 『フィールドガイド日本のヘビ : 日本産種を完全網羅美しい写真で識別点がわかる』 誠文堂新光社 2025.5 p250-252
方言 参考文献 金水敏 『大阪ことばの謎』 SBクリエイティブ 2025.5 p246-251
法律学 引用参考文献一覧 重村博美 『基礎からの法学 : 初学者のためのシンプルガイド』 有信堂高文社 2025.5 p183-185
遊戯 参考文献 日向良和* 『図書館にゲームを! : 図書館の新しい可能性』 日外アソシエーツ 2025.5 p183-186,
198-199,
226,253,260
流行歌 参考文献 櫻木みわ 『アカシアの朝』 小学館 2025.5 p302-303
流体力学 参考文献情報 石本健太 『ミクロの水泳教室 : 驚きの流体ワールドへようこそ』 岩波書店 2025.5 p123-124
林業 参考文献 柴崎茂光 『林業遺産へ行こう : 自然の力を活かす、昔の知恵を再発見』 文一総合出版 2025.5 p240-243

編者:有木太一ふとし紹介

 1968年11月、東京都杉並区の産婦人科で生まれ、世田谷区で乳幼児期を過ごし、小学校入学時に群馬県に移る。市立の小・中学校と県立の高校を卒業し、少し長い浪人期間を経て、早稲田大学第二文学部(現文化構想学部・文学部)に入学。“大学5年生”の時、図書館司書資格関係の講座を受講し、深井人詩・中西裕両先生に師事。この縁で、2018年2月「最近の書誌図書関係文献」を引き継ぐことになった。また、『書誌年鑑』2016・2017年版で編集作業を見習い、2018年版から編者に就任した。現在は東京都特別区西部在住。

 これまで連載を続けられた中西裕先生は、連載開始から満10周年となる2018年1月をもってご勇退されました。2008年2月からの10年間、本当にお疲れさまでした。この2月からは、有木太一が担当します。未熟者ですが微力を尽くしますので、よろしくお願いいたします。体裁や掲載ルールなどは、基本的にこれまでと同じです。

2018年2月 有木太一

2008年「最近の書誌図書関係文献」再開にあたって (中西ゆたか

 『日本古書通信』誌で長期にわたって連載され、2007年7月をもって終了した「最近の書誌図書関係文献」が日外アソシエーツ社のご厚意でここに復活することとなった。

 歴史をたどってみると、書誌学者天野敬太郎が昭和15年(1940年)に連載を始め、戦争が激しくなったために昭和19年(1944年)に中断、10年のブランクを経て戦後昭和29年(1954年)に再開されている。天野は昭和42年(1967年)に手を引き、深井人詩氏にバトンタッチされた。その後渡辺美好が共編者となった時期を経て、最後に中西が引き継ぐこととなった。中断期間はあるものの、想像を絶するほど長い時代にわたって、この連載は書誌の世界を眺めてきたことになる。

 再開される本連載では『日本古書通信』誌での形式を基本的にすべて踏襲することとした。したがって、ここで紹介していくのは新しく編まれた書誌・目録である。1冊全体が書誌であるものはもちろん、研究書に収められた参考文献なども対象とする。あるいは著作家の伝記に付けられた年譜も著作物が記されていれば採録することとする。もうひとつの柱である「図書関係文献」は年に1回程度とりあげることとなろう。唯一異なるのは書名等の長さに制限を加える必要がなくなったことぐらいである。

 Webの世界に親しんでいない方にご覧いただけないのは残念である。携帯電話を持たず、電子辞書も敬遠している、本質的に活字人間である編者としては、できることなら印刷媒体での再開を企図していたのが正直なところだが、時代は想像以上に進んでいる。昨秋、新語事典が1種を残して刊行休止と伝えられたのは象徴的な事態であった。Web上での新語検索が主流となったことによるという。暮になると店頭に山のように詰まれていた新語辞典を見ることがもうなくなるのかと思うと、まことに寂しい。

 ともあれ、こうして再開されることは編者にとってもまことにありがたいことである。1年間の「書誌の書誌」を集積した『書誌年鑑』を発行する出版社のホームページ上で連載できることはあらゆる意味で願ってもないことである。ぜひご活用いただき、あわせて漏れているもののご指摘などを伺えるとすれば、Webでの公開の意義も高まることであろう。

2008年2月15日 中西 裕(昭和女子大学教授)

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