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第208回 件名編(2025年5月)

2025.5.15 update
キーワード 書誌表示 編著者名  『書名 巻次』/「誌名 巻.号.通号」 発行所 発行年月 掲載頁
音楽史 参考文献 井上さつき 『万博からみた音楽史』 中央公論新社 2025.2 p334-330
外国人労働者 参考文献 早川和幸 『日系ブラジル人労働者の雇用形態と雇用意識』 中央経済社 2025.2 p213-227
解剖学 参考文献 坂井建雄 『解剖学の歴史』 講談社 2025.2 p249-247
敵討 文献 大津千明 『仇討考 : 仇討制度の総点検』 文芸社 2025.2 p179-181
株主総会 文献 プロネクサスディスクロージャー相談第1部 『招集通知・議案の記載事例 2025年版』 商事法務 2025.2 p19-20f
漢字 参考文献 落合淳思 『漢字はこうして始まった : 族徽の世界』 早川書房 2025.2 p257-263
『勘仲記』 文献一覧 高橋秀樹* 『勘仲記 第8』 八木書店出版部 2025.2 p318-320
管理会計 参考文献 横田絵理 『ライブラリ会計学15講 3 管理会計論15講』 新世社 2025.2 p223-229
協同組合 参考文献 杉本貴志* 『図解知識ゼロからの協同組合入門 : 歴史 世界 制度 地域 連帯 課題』 家の光協会 2025.2 p245-246
禁止本 堂本かおる 『絵本戦争 : 禁書されるアメリカの未来』 太田出版 2025.2 194p B6
金融 さらに学びたい人のために 家森信善 『金融論 4版』 中央経済社 2025.2 p245-247
草双紙 参考文献 松原哲子 『草双紙って何? : 赤本・黒本青本は主張する』 平凡社 2025.2 p85-86
経済犯罪 参考文献出典 デイヴィスD 『金融詐欺の世界史』 原書房 2025.2 p355-360
健康法 参考文献 前田京子 『ひとさじのはちみつ : 自然がくれた家庭医薬品の知恵 新装』 マガジンハウス 2025.2 p213-212,
214
健康保険 参考文献 島崎謙治 『日本の国民皆保険』 筑摩書房 2025.2 p340-346
建設業 書籍* 髙木健次 『建設ビジネス : 学生から業界関係者まで楽しく読める建設の教養』 クロスメディア・パブリッシング 2025.2 p283-286
高次脳機能障害 引用文献参考文献一覧 山口研一郎 『高次脳機能障害と社会的支援 : 「高次脳機能障害支援法」制定への提言』 緑風出版 2025.2 p239-242
国際法 参考文献一覧 村角愛佳 『なぜ「同意に基づく武力行使」が正当化されるのか : 理論と実行からの探求』 京都大学術出版会 2025.2 p315-334
寺院 参考文献 田中洋平 『住職たちの経営戦略 : 近世寺院の苦しい財布事情』 吉川弘文館 2025.2 p228-232
詩吟 参考文献 乙津理風 『詩吟女子 : センター街の真ん中で名詩を吟ずる 改訂』 春秋社 2025.2 p257-261
地震 引用文献 鈴木康弘 『活断層防災を問う : 阪神・淡路大震災30年』 風媒社 2025.2 p214-222
室内装飾 参考文献 松下希和 『住宅・インテリアの解剖図鑑 : 名作家具が教えてくれる住まいの整えかた 2版』 エクスナレッジ 2025.2 p183-182
司法審査 参照文献一覧 小川亮 『一元的司法審査論』 東京大出版会 2025.2 p569-600
社外取締役 お薦め参考文献 大塚泰子 『女性社外取締役のリアルガイド』 BOW&PARTNERS 2025.2 p270-271
消費者行動 参考文献 久保田進彦 『リキッド消費とは何か』 新潮社 2025.2 p213-219
青少年問題 参考文献一覧 前島康男 『現代社会の危機と子ども・若者 : どの子にも豊かな遊びと平和な子ども期を 下』 花伝社 2025.2 p314-332
生物多様性 参考文献 ボルトラミオルS* 『地図とデータで見る生物多様性の世界ハンドブック』 原書房 2025.2 p160-161
租税法 凡例 図子善信 『新税法理論 : 優しい税法 2版』 成文堂 2025.2 p21-22f
参考文献 白尾元理 『月面フォトアトラス : 精細画像で読み解く月の地形と地質』 誠文堂新光社 2025.2 p234-235
童話 参考文献 北村紗衣* 『シンデレラの末永く幸せな変身』 水声社 2025.2 p229-243
登山 参考資料 マクファーレンR 『クライミング・マインド : 山への情熱の歴史』 筑摩書房 2025.2 p9-16b
都市財政 参考文献一覧 赤井伸郎* 『都市における空間経営の財政学 : コンパクトシティがもたらす持続可能な自治体運営』 有斐閣 2025.2 p176-179
土地所有権 参考文献 牛尾洋也 『土地空間の近代法的把握 : 地域資源管理をめぐって』 日本評論社 2025.2 p88-90,
192-194,
281-283
奴隷 文献一覧 ジョーンズ=ロジャーズSE 『みんな彼女のモノだった : 奴隷所有者としてのアメリカ南部白人女性の実態』 明石書店 2025.2 p425-402
人魚 参考文献 高橋大輔 『日本の人魚伝説』 草思社 2025.2 p285-287
能楽 参考文献 上野正章* 『うたひ鏡 : 翻刻・現代語訳・解説』 京都市立芸術大 2025.2 p33,157-158,
277
ハチ 註および参考文献 チットカL 『ハチは心をもっている : 1匹が秘める驚異の知性、そして意識』 みすず書房 2025.2 p9-41b
発達障害 参考図書文献 平岩幹男 『こどもの発達障害 : 僕はこう診てきた』 講談社 2025.2 p272-280
発達心理学 参考文献 内藤佳津雄* 『発達と学習 3版』 弘文堂 2025.2 p211-214
美学 参考文献 ナナイB 『美学入門』 人文書院 2025.2 p204-192
貧困 参考文献 志賀信夫 『貧困とは何か : 「健康で文化的な最低限度の生活」という難問』 筑摩書房 2025.2 p207-213
服装 参考文献 徳井淑子 『図説ヨーロッパ服飾史 改訂』 河出書房新社 2025.2 p111-110
文化財保護 参考文献 三浦定俊* 『文化財保存環境学 3版』 朝倉書店 2025.2 p203-205
町屋 参考文献 須藤護* 『近江・坂本の町屋旧岡本家解体記 : 解体から再生へ』 サンライズ出版 2025.2 2pb
未来論 レファレンス* ギドリーJM 『未来学 : 人類三千年の<夢>の歴史』 白水社 2025.2 p6-16b
迷信 参考文献 吉川徹 『ひのえうま : 江戸から令和の迷信と日本社会』 光文社 2025.2 p240-244
ラン 引用参考文献 土橋豊 『最新世界のラン図鑑』 淡交社 2025.2 2pb
列車運転時刻表 時刻表に関連する本 JTB時刻表編集部 『時刻表大解剖』 JTBパブリッシング 2025.2 p140-142
労働者派遣法 文献* 萬井隆令 『労働者派遣法の展開と法理』 旬報社 2025.2 p11-15f
労働法 参考文献 新谷眞人 『労働法 3版』 弘文堂 2025.2 p229-232

編者:有木太一ふとし紹介

 1968年11月、東京都杉並区の産婦人科で生まれ、世田谷区で乳幼児期を過ごし、小学校入学時に群馬県に移る。市立の小・中学校と県立の高校を卒業し、少し長い浪人期間を経て、早稲田大学第二文学部(現文化構想学部・文学部)に入学。“大学5年生”の時、図書館司書資格関係の講座を受講し、深井人詩・中西裕両先生に師事。この縁で、2018年2月「最近の書誌図書関係文献」を引き継ぐことになった。また、『書誌年鑑』2016・2017年版で編集作業を見習い、2018年版から編者に就任した。現在は東京都特別区西部在住。

 これまで連載を続けられた中西裕先生は、連載開始から満10周年となる2018年1月をもってご勇退されました。2008年2月からの10年間、本当にお疲れさまでした。この2月からは、有木太一が担当します。未熟者ですが微力を尽くしますので、よろしくお願いいたします。体裁や掲載ルールなどは、基本的にこれまでと同じです。

2018年2月 有木太一

2008年「最近の書誌図書関係文献」再開にあたって (中西ゆたか

 『日本古書通信』誌で長期にわたって連載され、2007年7月をもって終了した「最近の書誌図書関係文献」が日外アソシエーツ社のご厚意でここに復活することとなった。

 歴史をたどってみると、書誌学者天野敬太郎が昭和15年(1940年)に連載を始め、戦争が激しくなったために昭和19年(1944年)に中断、10年のブランクを経て戦後昭和29年(1954年)に再開されている。天野は昭和42年(1967年)に手を引き、深井人詩氏にバトンタッチされた。その後渡辺美好が共編者となった時期を経て、最後に中西が引き継ぐこととなった。中断期間はあるものの、想像を絶するほど長い時代にわたって、この連載は書誌の世界を眺めてきたことになる。

 再開される本連載では『日本古書通信』誌での形式を基本的にすべて踏襲することとした。したがって、ここで紹介していくのは新しく編まれた書誌・目録である。1冊全体が書誌であるものはもちろん、研究書に収められた参考文献なども対象とする。あるいは著作家の伝記に付けられた年譜も著作物が記されていれば採録することとする。もうひとつの柱である「図書関係文献」は年に1回程度とりあげることとなろう。唯一異なるのは書名等の長さに制限を加える必要がなくなったことぐらいである。

 Webの世界に親しんでいない方にご覧いただけないのは残念である。携帯電話を持たず、電子辞書も敬遠している、本質的に活字人間である編者としては、できることなら印刷媒体での再開を企図していたのが正直なところだが、時代は想像以上に進んでいる。昨秋、新語事典が1種を残して刊行休止と伝えられたのは象徴的な事態であった。Web上での新語検索が主流となったことによるという。暮になると店頭に山のように詰まれていた新語辞典を見ることがもうなくなるのかと思うと、まことに寂しい。

 ともあれ、こうして再開されることは編者にとってもまことにありがたいことである。1年間の「書誌の書誌」を集積した『書誌年鑑』を発行する出版社のホームページ上で連載できることはあらゆる意味で願ってもないことである。ぜひご活用いただき、あわせて漏れているもののご指摘などを伺えるとすれば、Webでの公開の意義も高まることであろう。

2008年2月15日 中西 裕(昭和女子大学教授)

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